美味しいりんごの秘密
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りんごの蜜について
りんごの蜜の正体は「ソルビトール」という
糖質アルコールの一種です。
ソルビトールとは葉の光合成によって作られる物質で、
成長段階において葉から軸を通って
果実内に運ばれます。
そしてソルビトールは果実の中で
りんご本来の甘味である果糖やしょ糖に変換されます。
蜜自体はそれほど甘くなく、
りんごが完熟した証拠です。
なお、蜜は収穫後しばらく保存しておくと
果肉に吸収されてしまうこともあります。
りんごの有袋・無袋について
有袋りんごは、まだ実が小さい時から
病害虫を防ぐためと着色を良くするために
袋をかけて育てたりんごのことです。
これに対し、無袋りんごは、
袋をかけないで育てたりんごのことです。
無袋りんごは、有袋りんごに比べ
見た目は多少、劣りますが、
太陽の光をたくさん浴びるため糖度が高く、
とても美味しいと言われ無袋栽培が拡大しています。
「ふじ」「サンふじ」のように、
この2種は同じ品種なのですが
栽培方法の違いにより有袋栽培はふじ、
無袋栽培はサンふじとなります。
このように無袋栽培のものは「サン〜」と呼ばれます。
サンふじ以外にも
「サンつがる」「サンジョナ」などがあります。
普通冷蔵とCA貯蔵について
普通冷蔵とは室温0度前後、
湿度90%前後に調整した冷蔵庫のことで、
普通冷蔵のりんごは翌年の2月まで店頭で販売します。
3月から夏にかけて特殊冷蔵技術の「CA貯蔵庫」で
貯蔵されたりんごが販売されます。
りんごは収穫後もまだ生きていて
、私達と同じように空気の中の酸素を必要とし、
呼吸を続けています。
CA貯蔵とは、庫内の酸素の濃度を
調整することにより、
りんごの呼吸を最小限に抑制し鮮度の低下を抑え、
新鮮さを長期間保つことができる
貯蔵方法です。
CA貯蔵庫と呼ばれる
「特殊冷蔵庫」を使用することで、
秋から冬にかけて収穫されたりんごも、
翌年の春以降も鮮度が保たれたまま保存が可能です。
これにより、一年中、美味しい新鮮なりんごを
食べることができるのです。
りんごの表面のツヤ・ベタツキについて
りんごの表面が光ってベタベタしているのは、
ワックスではなく「油上がり」と呼ばれる
りんごの自然現象です。
りんごは乾燥を防ぎ新鮮さを保つため
果実の表面からロウ性の物質を分泌させます。
これをよくワックスと間違えられることがあります。
この油上がりと呼ばれる現象はりんごが熟しており、
美味しく食べ頃であるという証拠です。
りんごの表面の白い粉について
りんごの表面についている白い粉は
カビや消毒ではありません。
果粉という、りんごが熟してくるとりんご自身から
発生する過熟防止のための成分です。
保存時には磨かず、食べる直前に洗って
食べてください。
りんごの効用について
「一日一個のりんごは医者を遠ざける」
「りんごが赤くなると医者は青くなる」
などといった、
ことわざがあるように、
りんごは健康に大変良い食べ物だと昔からいわれ、
栄養価が高いことが知られています。
りんごには、動脈硬化、糖尿病、大腸がん、高血圧など
生活習慣病の予防に効果がある
「食物繊維」「アップルペクチン」「カリウム」
が多く含まれています。
また、美容やダイエット、疲労回復効果にも
良いとされています。
りんごの皮について
りんごの皮やその下には、
「ポリフェノールや食物繊維」が多く含まれ、
抗酸化作用で体の免役力を高める効果が高く、
抵抗力を強くし風邪などの予防に役立ちます。
食物繊維の「ペクチン」の作用で、
便秘を解消し、血糖値の急上昇を
抑制する効果もあります。
他にも、体に良い成分が詰まっているので
捨てずに一緒に食べましょう。
りんごの美味しい見分け方について
りんごのツルが太く新鮮なもので
表面の果皮はハリとツヤがあり
全体が赤く色づいているものを選ぶとよい。
お尻の部分が緑色のものは半熟傾向で、
黄色いものは完熟して甘味があるといわれます。
りんごの糖分は、枝に付いている方より、
お尻の部分(果頂部)の方が甘みが強いです。
また、中心部よりも皮に近い方が
糖度が高くなります。
りんごの切り口の変色について
りんごに含まれ
る酸化酵素が同じくりんごに含まれる
ポリフェノールに触れることで、
りんごは、茶色く酸化します。
酸化を防ぐには「塩水」や「レモン水」に
浸けるとよいでしょう。
りんごの保存方法について
りんごをより美味しくいただくためには
水分を逃がさないことです。
水分の蒸発を防ぐためポリ袋に入れて密封し
冷蔵庫または、温度差のない
涼しい冷暗所で保存します。
りんごはエチレンガスを発するため
他の果物や野菜と一緒に保存すると、
それらの成熟を促してしまいます。
逆に完熟させたい果物や野菜があれ
ば一緒に袋に入れ置いておくと、
すぐに食べ頃になります。
また、じゃがいもの芽が出るのを
抑える効果があるので一緒に保存すると
じゃがいもが長持ちします。